メッセージ
社会の成熟化が進展する中、より優れた建築を生み出すには、建築家の提案力や問題解決能力が欠かせなくなっています。
建築家は建築設計の依頼者と対話し、依頼者の要望や条件を基本としながら専門家として建築を設計するのが役割だと考えます。
対話を、設計案を検討する前の段階から始めお互いに深く理解し合えれば、両者にとってもっとも満足のいく建築を実現できると思います。
既存の主な建築設計者選定方法にコンペとプロポーザルがあります。
コンペの課題は審査委員の顔ぶれや判断に左右されることであり、審査委員が選んだ案がかならずしも依頼者が求めた案ではないということも起こりえます。
現在実施されているプロポーザルの課題は企画提案のコンペのようになっていることであり、提案者の負担が増えていることです。
また近い将来、生成AIを活用した設計者選定が行われることでしょう。
私たちはもっとシンプルで人間的な建築家選定方法があるのではないかと考えました。
シン・プロポーザルとは
シン・プロポーザルは中崎隆司、森清、勝本恵子が始めるシンプルで人間的な建築家選定方法です。
中崎は建築ジャーナリスト・生活環境プロデューサーです。
森は編集者・プロデューサー・一級建築士です。
この二人がコーディネーターを務めます。
勝本はコミュニケーションデザイナー・一級建築士・PRプランナーです。
事務局を担当します。
二人のコーディネーターの中崎と森は取材や原稿依頼だけではなく、書籍、フォーラム、展覧会、商品開発、公共建築の設計者選定などを通じて建築家と信頼関係を築いてきました。
事務局を担当する勝本は、長きに渡り建築業界で働いた経験とコミュニケーション能力を生かし、依頼者と建築家がスムーズに交流できるようアシストします。
シン・プロポーザルの特長は建築家選定の段階で依頼者が候補建築家の事務所を訪問する機会をつくり、そこから対話を始めることにあります。依頼者は事務所を訪問することで事務所の雰囲気や労働環境などから建築家の人間性や仕事に対する姿勢、実行能力などを知ることができます。